教案に書いておくべきパターン練習の方法

 教案を初めて書く人は、できるだけ詳しく書かなければなりません。単に「単語を入れ替えて練習」と書くのではなく、この練習を何分間する予定なのか、もし5分なら、どうやって5分間練習するのかという5分間の時間の具体的な使い方まで考えて教案を書く必要があります。

 時間の使い方に関して言えば、同じ内容を教えるのでも、教える学生の人数によって授業の進み方が大きく変わってくるということも重要なポイントです。導入後のパターン練習を考えてみると、1つのパターン練習(代入練習等)を10人相手にするのと、20人相手にするのとでは、かかる時間が違います。全員に等しく練習する機会を与えるなら、10人相手に5分かかっていた練習が、20人相手だと倍の10分の時間が必要になります。

 1回の授業で行うパターン練習の種類は1種類ではないでしょうから(例えば、リピート練習、代入練習、Q&A練習など)パターン1、パターン2、パターン3、と種類が増えるにつれて、人数の多いクラスほど時間がどんどん過ぎていきます。時間は限られていますから、パターンの種類を減らして全員に等しく練習をする、あるいは、「パターン1で発話させた人はパターン2では発話させない」とする、などクラス状況に合わせたパターン練習の方法を考えておく必要があります。

 練習をする上で気をつけるべき点がもう1つあります。パターン練習をするということは目の前の学生に発話させるということですが、この際に考えるべきことは、目の前の学生のうちの「だれに発話させるのか」ということです。この手順も詳しく教案に書く必要があるのですが、教案の中には単に、「順番にパターン練習をする」としか書かれていないものがあります。教案に書くべき事は、

・誰に発話させる(当てる)のか。
・どのような順番で当てるのか。

ということです。教案にこれらの計画がないまま教室に入ってしまうと、さあ練習という時に、目の前の学生の「誰に発話させるのか」をその場の思いつきで決めてしまうことになり、効率が悪く公平性も落ちます。落ち着いて、できるだけ公平に発話させるためにも、あらかじめ練習の概略を教案に書いておく必要があります。

 「誰に発話させる(当てる)のか」については、10人~20人程度の規模の大きいクラスであれば、およそ「クラス全体(一斉発話、コーラス)」「クラスの半分ずつ(右半分と左半分)」「個人」の3つの種類に分けられるでしょう。導入したばかりの文型を発話させるのは、まずクラス全体でリピートするのが原則です。新出事項をいきなり個人に発話させるのは、生徒にとってプレッシャーとなります。

 まず、クラス全体でリピートして、それから、クラスの半分に、そして最後に個人に当てるというのが、プレッシャーのかからないオーソドックスな方法です。この方法だと、個人に当たった段階で、学生は何を言うべきかはっきり分かっているからです。

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