チームティーチングの利点の1つとして、
○講師が自分の得意分野に集中できる。
ということを挙げました。例えば語学教育では、「文法」「作文」「読解」「会話」などの分野があります。これらの分野を担当する先生を決める場合、チームティーチングであれば、文法は文法の得意な先生に、作文は作文の得意な先生に任せることができるということです。
ただ、この方法が効果を発揮するのは、ある程度経験を積んだ先生が集まっている学校です。新人の先生が多い学校だと、まだ個々の講師が強みを磨いていないためチームティーチングの利点を生かすことがあまりできません。
また、新人の講師が多い学校でチームティーチングをした場合、その講師の負担が大きくなるケースも出てきます。
カリキュラムとしてチームティーチングを採用している場合、学校は個々のクラスにバランスよく講師を配置しようと考えます。1クラスを3~4人で担当するなら、どのクラスも3~4人にしようとするため、結果的に一人の講師が複数のクラスを掛け持ちすることになります。
そのため、クラス編成上、同じ一人の講師が、
○1つのクラスでは「文法」を担当し、他のクラスでは「読解」を担当する。
あるいは、
○1つのクラスでは「基礎コース」を担当し、他のクラスでは「中級コース」を担当する。
という配置ができる場合があります。
まだどの分野・レベルにも慣れていない新人の講師が、同時に複数の分野・レベルを担当した場合、いくらその講師が努力しても、どちらも中途半端な授業になる可能性があるのです。
月曜日に「基礎コース」を担当し、水曜日に「中級コース」を担当するというカリキュラムなら少しは負担が減りますが、その日の午前に「基礎コース」を担当し、午後に「中級コース」を担当するような場合は大変です。慣れない授業をして、すぐに頭を切り換えていかなければならないからです。
新人講師にとっては、1つのコースが終了した時に「経験を積んで技術が向上した」と自信を持って言えるようになるのが理想です。しかし、毎週あわただしく授業の数だけはこなすけれど、1回1回の授業を十分反省したり分析したりする余裕もなく、また次の授業に向かうという繰り返しでは、講師にも学生にもよい結果になりません。
個々の講師の強みを生かすのがチームティーチングなのですが、新人の先生が育つように講師を配置することにも気を配る必要があります。
