答えを教えず、自然に引き出す。

 「地球が危ない」というのは、「文化中級日本語2」という日本語テキストにある読み物のタイトルです。
 この読み物は環境問題を扱った第8課に出てきます。同じ8課にはもう1つ、「私たちにできること」というタイトルの読み物もあります。こちらは社会の教科書からの引用です。悪化する地球環境に対してどうすべきかという内容で、

 ○ラーメンの汁を何気なく流しに捨てると地球環境を破壊してしまう、なぜなら、もし、ラーメンの汁200ミリリットルを捨てた場合、魚が住める水質にするためには、風呂おけ3.3杯分(1杯300リットルで換算)の水が必要になるから。
 ○もし使用済みの天ぷら油500ミリリットルを流したら、風呂おけ330杯分の水が必要になる。

というところから話が始まります。
 学生とこの本文を読み進めていくと、こんな質問が出てきます。
「使用済みの天ぷら油は古紙などに吸い込ませて、ゴミとして出すことはわかるが、ラーメンの汁はどうしたらいいのか!?」
 著者が意図したのかどうか分かりませんが、この本文は読んで理解するだけでなく、日常生活に近いところから自然に疑問が湧くようになっているわけです。答えが書いてないので、学生は解決策を身近な問題として考えなければなりません。
初めから答えを教えるのではなく、答えを考えさせて相手から引き出すようにするという方法がここでも使えます。
なお、この課には同時に、
「おでんの汁(500ミリリットル)」必要な水量は風呂おけで25杯分
「牛乳(200ミリリットル)」同10杯分
「みそ汁(200ミリリットル)」同4.7杯分
「米のとぎ汁(2リットル)」同7杯分
というデータも出ています。
 ラーメンはグラフでは下位のほうなので、ラーメン好きの方も少しは安心できるでしょうか。

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